Diary
いちばん古い趣味はバイクで、10代の頃から70〜80年代のいわゆる旧車というヤツの独特なサウンドや走り、現代の工業製品には無いどこか生き物を感じさせる未完成な魅力にやられている。
バックカントリーを滑りにいくスノーボードは「もしかしたら。。」なんていつも身の危険を感じながらも真っ白な静寂とパウダースノーの誘惑に負けてつい雪山に向かってしまう。
そうやって、それなりに本気で向き合いながら長年続けている大切な趣味がいくつかあるが、もしどれか1つにしろと言われたら、迷わずサーフィンと答える。
白みゆく空と一体になった朝靄の海の中を沖に向かってパドリングしていると「ここはこの世じゃないのかも」なんて少し恐怖を感じるほどの絶景に出会える。
ツルツルに整った海面は水を超えた美しい何かとなって一面に広がり、そのはるか向こうの水平線が少し歪んで色が変わるとウネリがこっちに向かってくる。
その瞬間は何万回でもいつも新鮮なドキドキでいっぱいになる。
そして、波というエネルギーの上を滑っている時なんて。。
世の中には言葉などでは表現できないことばかりで、サーフィンはどの瞬間も言い表すのが難しい。
そんな週に1、2回の非日常は、もう手放すことができない生活の一部になっているのにいつまで経ってもただの当たり前にはならない。
海から上がってカラッポになった頭でそんなことを感じる度に、仕事とか仲間とか家族とか、全てのいつもの日常も特別なものばかりなんだとあらためて気づけて嬉しくなる。
昨年の誕生日に妻がプレゼントしてくれた事がきっかけとなって、サーフィンの魅力の一つにサーフボードの美しさっていうのが加わった。
自分がいつも手で木を削っているから余計にそう思うのかもしれないが、ハンドシェイプのサーフボードはただの道具ではなく職人の意匠が詰まった作品だ。
そんな超お気に入りな逸品を飾るための椅子を作ってみたくなった。
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